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晩秋の伊那谷

11月25日、名古屋から高速バスに2時間ほど揺られて飯田へ。

長~い恵那山トンネルを抜けると、一面の銀世界!!!。 川端康成の『雪国』の一節さながら。

南信濃の飯田でこの時期に降雪を見るのは数十年振りとか。 紅葉の季節というのに、とんだ歓迎だ。

25日の晩は、教え子たちと飯田名物の馬刺し、揚げた豚肉、珍しい茸などを肴に日本酒で話が弾む。 

なんと岩国の名酒「五橋」もそろえてある。 



26日の午前中は、飯田市考古資料館を数十年ぶりに訪ね、展示された市内出土品を見学することに。

考古資料館は、鎌倉時代末の創建と伝えられる開善寺(臨済宗妙心寺派)の東隣にある。

開善寺は国重要文化財の壮大な山門が往時の隆盛をうかがわせる。 織田信長による信濃・甲斐攻略の戦乱で、堂宇の大半が焼失したと伝えられる。

境内は、ところどころに斑雪をとどめ、紅葉との取り合わせがまた一興。



天竜峡に程近い飯田市上郷地区は、伊那谷でも有数の古墳の密集地だ。

中期(5世紀)から後期(6世紀)にかけて築かれた前方後円墳だけでも10基が現存し、信濃でも有力な豪族が存在した証となっている。 ほかに円墳も少なくない。

これらの古墳は、天竜川を見下ろす段丘の縁につくられ、天竜川から眺めると一段と威容を誇るような立地を見せる。

これらの古墳からの出土品が考古資料館に展示されており、冑、短甲、馬具、鉄鏃、長大な鉄剣をはじめとする豊かな副葬品を目にすることができる。 家形や船形埴輪も注目される。

また古墳に殉葬された馬の遺存例が多いのも、この地域の古墳の大きな特徴だ。 

武具に身を包み、馬にまたがる武人の姿が彷彿される。

この地は東山道の軍事的要衝神坂峠(恵那山越え)を扼し、美濃から信濃へ進出する軍事的拠点となっていた。


昼食は、残雪が深い木曽山脈の山麓にある古風な「のんび荘」で「鴨汁そば」で舌鼓。 寒い季節には鴨汁は身体が体の芯から温まる。



▼雪の飯田市内。 左手奥に天竜川が流れる。 天竜川に向かって勾配がきつい町だ。

雪の飯田市内_01 (画像をクリックすっと拡大)




▼重文の開善寺山門。 天文18年(1549)に復興された、石積み基壇に桁行3間、梁間2間の荘重な門だ。

開善寺山門_01




▼山門の脇にある祠と紅葉。

開善寺の紅葉_01




▼杉木立の奥に残雪を抱く本堂。

紅葉越しの本堂_01



▼足元は落ち葉のカーペット。

落ち葉の絨毯_01




▼資料館の展示。

館内_01




▼櫂とともに漕ぎ手を載せた珍しい舟形埴輪(飯田市考古資料館)。 天竜川に浮かべた舟であろう。

船形埴輪_01




▼家形埴輪の残片(飯田市考古資料館)。 棟端飾りと妻の突起状装飾、線刻が一風変わっている。 豪族の居宅か。

家形埴輪_01




▼所狭しと並べられた円筒・朝顔形埴輪(飯田市考古資料館)。 一風変わった埴輪も。

円筒埴輪_01




▼古墳に殉葬された馬の歯。

馬の歯_01





▼残雪の塚原二子塚(前方後円墳)。 市指定史跡で整備が行き届く。

塚原二子塚_01




▼墳丘から天竜川(赤い鉄橋付近)を望む。 手前に赤く熟した実をつけた柿の樹が1本。

天竜川方面を望む_01




▼脂が浮いた熱い鴨汁とザルソバ。

鴨汁ソバ_01




▼自家製豆腐。 醤油に代えヒマラヤ産の岩塩を振りかけて…。 昔の豆腐の味が。

自家製豆腐_01
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洛北の紅葉狩り

11月24日。 午前中、今にも降り出しそうな空模様が、午後から青空がのぞき格好の紅葉狩り日和に。

学生たちを連れて、洛北蓮華寺へ紅葉狩り。  最近こそ有名になったが、5~6年前までは紅葉の隠れた名所だった。

叡電三宅八幡駅で降り、高野川に架かる橋を渡ると、西日を浴びた比叡山の紅葉が目に飛び込む。


上高野の鄙びた集落を抜けると、古びた土塀と小さな山門に囲まれた蓮華寺だ。

つつましい山門をくぐると、境内は別世界。 

巨大なイチョウの樹は、すっかり葉が落ち丸裸。 その脇にある楓の下は紅葉の絨毯。

紅葉のピークを過ぎ、2~3日前に来れば最高だったのに…。

庫裏に上がり仏間を抜けると、山水の庭を見通せる20畳ほどの方丈。 

一団のツアー客が所狭しと正座し、住職の巧みな説明に耳を傾ける。


ツアー客が方丈から去った後、縁側の柱越しに見事な山水庭園と紅葉を鑑賞。 

澄み切った池中の舟石、対岸にある地岸の鶴亀石、その奥に蓬莱山に見立てた築山が神仙界を構成する。

それらの見事な配置は作庭者の名前は不明ながら、相当な感性と手腕の持ち主だ。

ここに来ると、俗界の垢を心底洗われる思いだ。



▼西日が差し、燃えるような比叡山の紅葉。

比叡山_01 (画像をクリックすっと拡大)




▼民家の狭間につつましく立つ蓮華寺山門。

山門_01




▼境内は落葉の絨毯。

境内の落葉_01




▼山門を入って直ぐの楓紅葉。

楓紅葉_01




▼オレンジ色と薄緑のコラボ。

三色紅葉_01





▼明かりを落とした方丈から望む障壁画のような庭。

屏風庭_01




▼泉水全景。

泉水_01




▼水面に梢を伸ばす三色の紅葉。

水面野三色紅葉_01




▼舟形石、鶴亀石の奥に蓬莱山。 松、杉の緑と共に楓紅葉が見事にマッチ。

紅葉と泉水_01




▼濡れ縁の下に濃緑の杉苔が。苔むした庭石と見事に調和。

杉苔_01




▼舟形石に身を寄せる鯉の群れ。

舟形石と鯉_01


たまには俗界を離れ、自然の中に身を浸すのもまたいい。 暫し忘却しとったけど…(笑)

草庵の楓紅葉

11月23日。 勤労感謝の日で休日。

青空がひろがるも、風が冷たい。 寒気団の南下で、最高気温は13℃。 明日、関東では降雪の予報も。



昨日の早朝、東北太平洋沖でM7.3の地震が発生。 2011年3月の東北大地震以来の強震だ。

NHKの地震速報が悲痛な声で津波からの避難を呼びかける。 太平洋沿岸では場所によって1.5mの津波の報も。

地震発生直後、福島第1原発の事故の引き金となった巨大津波が思い起こされる。

こんなときは「逃げるが百計」。 「命あってのものだね」。 



路地の楓が紅葉の盛りを迎え、深紅の葉が木漏れ日に一段と鮮やかさを増す。

脇の門庇に目をやると、セミの抜け殻が框にひとつ。

抜け殻につい先ごろまでの猛暑が思い起こされる。 月日の経つのは早いもの。 あと1月余で正月だ。



▼木漏れ日に鮮やかさが増す。

楓紅葉_01 (画像をクリックすっと拡大)




▼門庇の框にセミの抜け殻が。 夏の名残り。

セミ抜け殻_01

京大北部構内のイチョウ黄葉

11月20日。 ここんとこ急激に街路樹の銀杏(イチョウ)の葉が色づく。

2日続きの雨で、塵が洗い落とされたのか黄葉が一段と鮮やかさを増す。

京都で「イチョウ並木」といえば、上京区の堀川通りと紫明通り。 樹高20mを超える大木が400本はあろうか。

草庵の近傍では、京大北部構内の通り抜けがイチョウ並木の名所。

学園祭の時期とも重なり、学生や家族連れの散策者で賑わいを見せる。


昼食後、カメラを肩から吊るし、目の保養に北部構内をブラブラしながら被写体を物色。 曇天で絶好の撮影チャンスだ。

イチョウの黄葉はいまがピークだが、「古都の錦秋」を彩る楓紅葉はこれからだ。

来週末は教え子たちと「紅葉狩り」だ。 学生たちは、紅葉より団子に期待か…。



▼京大北部構内の農場。 遠くに愛宕山

愛宕山遠謀_01





▼北部構内通り抜け脇の銀杏並木。

北部構内銀杏_01 (画像をクリックすっと拡大)





▼イチョウ並木の通り抜け。

toorinuke _01




▼黄緑と黄色のグラデーション。

銀杏の淡い黄葉_01




▼逆光に映える鮮やかなイチョウ黄葉。

銀杏梢_01




▼たわわに実をつける銀杏。

銀杏の実_01




▼根元は落葉の絨毯。

銀杏落ち葉の絨毯_01




▼落葉と戯れる子供。

銀杏落ち葉と子供_01




▼落葉の上に雨滴が!!

銀杏葉の雨滴_01




▼通り抜けに1本だけある楓紅葉。

楓紅葉_01




▼色づき始めた楓黄葉。

楓黄葉_01




▼楓紅葉とイチョウ黄葉のコラボ。

楓と銀杏コラボ_01




▼銀杏並木の下に出店が並ぶ。

銀杏並木の出店_01




▼学園祭の出店風景。

学園祭出店_01




▼餅芋を焼く農学部の学生たち。

出店風景_01




▼ひょうたん型の聖護院南瓜(カボチャ)。

聖護院南瓜_01




▼昼食を摂る家族連れも。

家族連れの昼食_01





▼理学部セミナーハウス庭の桜紅葉。

桜紅葉_01








百万遍知恩寺の古本市

霜月に入り、今年も残すところ二月。 月日の経つのが早い。

先月末から百万遍知恩寺境内で恒例の青空古本市が開催されている。

伝統を誇る京都古書研究会の主催だ。

草庵から10分もかからない場所だが、なぜか昔と違って気が乗らない。


抜けるような晴天に誘われ、重い足を引きずりながら古本市会場へ。

出品される本の質に問題がありそうだ。 昔は掘り出し物をもとめて好事家が脚を運んだものだが、出品される本といえば在庫一掃を目的とした雑本の山。

これが足が遠のく一因となっている。


出版業界は電子書籍化の趨勢の中、斜陽産業の感があるが、古書も時代の潮流から取り残されていく一方だ。

最近の学生はアニメ動画は見るが、本を読まない。 そのため想像力に欠け、読解力も弱い。

なにか方策を講じないと、日本文化の継承もおぼつかない。  



▼本堂の軒下にも古本が並ぶ。

本堂軒下_01  (画像をクリックすっと拡大)





▼本堂脇の巨大な銀杏の葉も黄色くなってきた。

銀杏の黄葉_01





▼境内のモミジ紅葉。 いまひとつの色合いだ。

紅葉_01





▼境内を埋める出店。

参道脇の出店_01



▼掘り出し物は?

掘り出し物探し_01




▼御影堂前の大きなカリンの実。

カリンの実_01
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